『MAD MANレポート Vol.14』広告&マーケティング業界の最新トレンドを紐解く(DI.ニューヨーク発行)

MAD MANレポート Vol.14(2016年1月号)

  • アドブロックにフィンテックで対抗するパブリッシャー
  • 1,000種類のビデオを制作放映した、レクサスのフェイスブック利用法
  • 今月の気になる事:新卒の月収が70万円?
  • デジタルエージェンシーAKQAの会長が1年間の留学「サバティカル休暇」
  • CES (Consumer Electronics Show)が3年がかりで名前変更のわけ
  • 電通の投資法:鬼の居ぬ間にグローバルOOHをネットワーク
  • 【別冊】WPPの投資するアフェクティーバに⾒る、「CM科学」の向こう側

アドブロックにフィンテックで対抗するパブリッシャー

サブスクリプションと無料の間のマネタイズ

昨年に発表されたYouTubeのRed等で始まったパブリッシャー側のマネタイズ手法は、コンテントに対する収入源を広告収入(「ネイティブアド」を含む)だけではなく、サブスクリプション方法に広げる開拓である。この流れはユーザー側から見れば徐々にではあるが広告の無い(少ない)世界(視聴方法)が「慣れ」として浸透しつつある事を意味する。「YouTubeは無料だ」というこれまでの視聴観が徐々に「(むしろ)サクサク動画見られるなら、少し払おう」という気持ちに移行するトレンドを産んでいる。

このトレンドに乗るようにパブリッシャー側に新たなマネタイズ手法が登場した。前述Red等の採用するサブスクリプション方式はコンテント閲覧の条件に「毎月」課金約束を申し込まなければならない。これに対してサブスクリプションを申し込まずとも、どうしても観たい、読みたいコンテントならば広告抜きで、1コンテントほんの数十円~100円(0.5ドル~1ドル等)を支払う承認クリックで見られる方法が登場した。1回数十円程度の「マイクロペイメント」なら、有料スタンプを買うのと同じ手軽さで課金を許すユーザーがいるに違いない、という発想だ。パブリッシャー側にとっては、(サブスクリプションには及ばない)ロングテール側に存在するユーザーからも課金を掘り起こせる鉱脈になる。

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図1:フォーブスのWeb玄関で登場する画面。アドブロッカーを使っているユーザーに「広告が少ないアド・ライト」版に誘導するのでアドブロッカーを切るように促す。

近頃では、フォーチュン、フォーブス等の大手パブリッシャーのサイトでは、アドブロッカーを「ブロック」するサイトも登場している。アドブロッカー付きブラウザーではコンテント記事が見られない仕組みは、すでに日本でもお馴染みの通り。フォーブスでは、やんわりと「アドブロッカーをお使いですね」とコンテントを出し惜しみする前座ステップを登場させ、「アドブロッカーは解除いただいて、アド・ライト(軽減)バージョンのページをお楽しみください」というメッセージで「ブロック解除を強要」してくる。http://digiday.com/publishers/forbes-ad-blocking/

 

パブリッシャーがフィンテックを利用し、マネタイズへ

パブリッシャー側のマネタイズの先端を行くコンデナストでは「GQ」のサイトに、マイクロペイメントの仕組みを導入した。CoinTentというフィンテックのスタートアップが少額課金のシステムをサポートする。

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図2:CoinTentの画面。利用できるのは大手パブリッシャーだけでなく、むしろ個人のブログレベルでの広がりにも期待される。

高ブランド価値を誇るコンデナストはキラーコンテント(人気のコンテント)を餌に、ユーザー側に毎月定額支払いの「サブスクライブ」の申し込みまで引き出す事が理想。新たに気づいたのは、これまではブランド低下につながると考え避けていた1回課金の「1回単品売り」でも相当な数が稼げるコンテントがあるはずだという部分だ。ただし、これまで数十円程度のマイクロペイメントの領域は、クレジットカードに代表されるように「1回のミニマム・トランザクション手数料」が高額であった。売上を上げる流通利用側には少額商売に当てはめるには「割にあわない」商売ツールであった。ところがこのCoinTetnは、少額用途のトランザクションのリスクを引き受けマイクロペイメントをパブリッシャーに持ち込んだ。

 

続きはMAD MANレポートVol.14にて

 

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