テレビCMの種類タイムCMとスポットCMに続く3つ目の買付方法

コラム

テレビCMの買い方には大きく2つ買い方があります。それはタイムCMとスポットCMです。デジタルインテリジェンスではタイムCMとスポットCM、それぞれの買い方のコンサルティングを行っております。

その見地からタイムCMとスポットCMの特徴やメリット・デメリット、そして2020年に登場した第三の買付方法であるSAS(スマート アド セールス)についてご紹介します。

 

タイムCMについて

タイムCM

タイムCMとは番組提供といい、この番組に広告を流したいと指定して買い付ける方法です。お肉の買い方で例えると精肉店で「ロースだけをください」というように特定部位(番組)を指定して購入するがタイムCMの買い方です。

日本のテレビ広告の買付手法としては、もっとも歴史があり約50年間続く買付手法です。

 

タイムCMの特徴

タイムCMの特徴は原則的に最低6ヶ月間からの契約で、テレビ局の番組改編の時期である4月と10月からそれぞれ6ヶ月間その番組にCMが流れます。

番組ごとにそれぞれ値段がついており、自社の商品・サービスにあった番組を価格や様々な条件を考えながら、いつのどの番組を買うかを決めます。

 

タイムCMのメリットとデメリット

タイムCMがいいのかスポットCMがいいのか、それぞれのメリット・デメリットを確認し自社の戦略や目的に合わせて選ぶことをオススメします。

タイムCMのメリット

  • 30秒以上のCMを流すことが可能で、60秒等でより商品やサービスの特徴を伝えることができる
  • 競合の出稿を排除することができる
  • 同じ番組の同じ時間にCMが流れるため、特定の視聴者に継続して接触できる
  • 番組を指定できるため、人気番組であれば一定の視聴率が期待できる
  • 時間や番組を指定して購入できるため、自分が流したい枠に確実に流すことができる

もちろん他にもタイムのメリットはありますが、上記が主なタイムCMのメリットと言えるかと思います。

一方でタイムCMのデメリットとして、以下が考えられると思います。

タイムCMのデメリット

  • 同じ番組に流れるため、番組によっては新しい層にリーチしづらい
  • 6ヶ月からの契約のため、短期の出稿ができない(一定の予算がないと出稿ができない)
  • 固定費になるため、流動性を持たせた予算組みする広告主場合は不向き

タイムは番組のイメージが商品のイメージにつながることがあり、それがメリットになる場合もあればデメリットになる場合もあります。

もちろん買い方によっては、デメリットを緩和することもできると思いますので弊社にご相談ください。

 

ネットタイムとローカルタイム

さらにタイムCMはネットタイムとローカルタイムの2つに分類することができます。

ネットタイムとは、その番組が流れる系列局全てに流れます。例えば日本テレビのネットタイムを購入した場合、全国の日本テレビ系列の30局全てに流れます。

一方でローカルタイムは、その局の地域のみに流れます。ミヤギテレビのローカルタイムを購入すれば宮城県だけで流れます。また放送エリアはその地域によって異なりますので、それぞれ確認する必要があります。

 

スポットCMについて

スポットCM

スポットCMはどれくらいのCM量を流すかを決めて買う方法です。これも精肉店でのお肉の買い方で例えると「量り売り」のようなもので、どの部位(枠)でもいいので購入したい量(GRP)を決めて買い付ける方法です。

広告主の多様なニーズに答えるため、番組提供という買付方法から新たに誕生したのがスポットCMです。

スポットCMの特徴

スポット広告の特徴としては、タイムと違って非常に柔軟に買い付けができる点です。どの曜日や時間帯に流れるかは原則テレビ局にお任せですが、400GRPでも800GRPでも欲しい分だけを自社で決めて買うことができます。

またタイムと違って2週間や1ヶ月間のような短期間での出稿も可能です。

 

スポットCMのメリットとデメリット

スポットCMのメリットとデメリットをそれぞれ確認しておきます。

スポットCMのメリット

  • 短期間や少ないGRPでも出稿が可能
  • 様々な時間帯の番組にCMが流れるため、1つの番組視聴率の変動に影響を受けにくい
  • 絵柄を指定することで、ある程度流す時間帯をコントロールできる

スポットCMの「柔軟な買い方」という特性を活かすことで、他にも様々なメリットも教授できると思います。続いてスポットCMのデメリットです。

スポットCMのデメリット

  • 必ずしも欲しい時間帯に流れるわけではない
  • 3日間という極端に短い期間での出稿はできない
  • 土日だけ出稿したいのような自社にとって欲しい枠だけ選ぶことはできない

テレビCMには出稿ニーズが高まる時期がありその需要期に、例えば2週間出稿したとすると、1週目と2週目に流れる量もバラバラになるなることもあります。このように柔軟がゆえに読めない部分が出てくるのがスポットCMの課題と言えるかもしれません。

タイムCMと比べて、スポット広告により比較的柔軟な出稿が可能になりました。しかしながら広告主の多様化するニーズにより、タイムとスポットだけでは満たすことが難しくなっています。一方で50年間続いている事からも分かる通り、広告主から人気のある商品には違いないのでタイムCMとスポットCMはそのままで、第三の新しい買付方法が生まれました。

 

タイムでもスポットでもない第三の買い方SAS(スマート アド セールス)

SAS スマートアドセールス

タイムCMでもスポットCMでもない新しい買付方法がSAS(スマート アド セールス)です。

「SAS(スマート アド セールス)」は 、2020年2月より旧ASS(アドバンス スポット セールス)から名称変更し、また日本テレビ以外にも、テレビ東京、フジテレビ、TBSの3局が新たに参加して再スタートをしました。従来のタイムCMやスポットCMに続く、テレビCMバイイングの「第三の選択肢」として2020年非常に注目を浴びています。

 

SAS(スマート アド セールス)の特徴

SASは、様々なテレビ視聴データを基に「15秒CMを1本単位」で購入できる新たなテレビCM商品で、タイムやスポットとも異なる画期的なバイイング手法です。放映日時、番組、本数、金額を、自社のキャンペーンタイミングなどにピッタリと合わせ「欲しいモノを」「欲しい時に」「欲しい分だけ」自由に購入することできます。

さらにオーディエンスデータを活用し「年収○○○万円以上の視聴者が多いのはどの枠か」といった、オーディエンスターゲティングをすることも可能になりました。

 

SAS(スマート アド セールス)のメリット

具体的にSASのどんなメリットをまとめてみたいと思います。

  • 15秒1枠から購入することが可能なため、低予算から実施が可能
  • 事前にCMが流れる日時が分かるため、デジタル含む他のメディアとの連携が可能
  • オーディエンスデータを活用することで、自社の商品・サービスのターゲットから枠の指定ができる

これまでのタイムやスポット違ってCM1本から出稿が可能のため、例えば数万円からの出稿も可能になり、これまで予算の関係でテレビCMを出稿ができなかった企業でも出稿しやすくなりました。またスポット広告では、直前になるまでどの時間帯に流れるのか確定しなかったのが、最長2ヶ月前に時間帯を指定して購入することができるようにもなりました。

※SASについてさらに詳しく知りたい方は「第三のテレビCM『SAS(スマート アド セールス)』とは」をご覧ください。

 

まとめ

以上テレビCMの3つの買付方法、「タイムCM」「スポットCM」「SAS」のご紹介でした。それぞれ特徴があるので自社の戦略や商品・サービスにあわせて、どの買付方法が適切なのか見極めることがとても重要です。

デジタルインテリジェンスでは、ここではご紹介しきれないノウハウがも多くございますのでテレビCMの出稿を見直したい場合は気軽にお問い合わせください。

info@di-d.jp
コンサルタント
板橋 翼

 

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