広告&マーケティング業界の最新トレンドを紐解く『MAD MANレポート Vol.40』(DI.ニューヨーク発行)

<2018 年 3月、Vol. 40>

  • 米Walmartがクラウド事業に進出する背景とは
    <特集:テレビ・テレビ・テレビ>
  • 米テレビ局が1時間中10分のCM枠を「2分」に減らす覚悟
  • FAAMG企業だけが成長するコンテンツビジネスの「第2ラウンド」
  • テレコム企業 コンテンツビジネスのもがき
  • 巨人企業Verizonは自社制ストリーミング「go90」を閉鎖
  • 番組コンテンツ制作費とサブスク課金のバランス相場は
  • テレビ局ビジネスは国境を超える 5,000万人級の購読視聴者の獲得に向けて

特集:テレビ・テレビ・テレビ

米国ではテレビ局やコンテンツ事業者による「アップフロント」が毎年4~5月に開催される。その直前に今年のテレビコンテンツの事業に関する動向について特集する。

広告費の総量に占める割合が依然として大きい「テレビ広告枠」。TVチャンネル側では1時間単位で約5分の1の「2分」にするとFOXが発表し、コンテンツ事業側では買収や閉鎖があり慌ただしい。サブスクライバーの獲得コストやコンテンツのコストについても考える。

米テレビ局が1時間中10分のCM枠を「2分」に減らす覚悟
・CM枠が1時間に16分もある米国の現状
・CM枠の減少はテレビ局業界全体の傾向
・Nielsen視聴率をベースにしたギャランティード(補填)の悪影響
・今年のアップフロントの話題は「ブランデッド契約」
・FOXのブランデッドコンテンツに対する取り組み
・番組の内容とCMの内容を連動させるだけでなくCMがコンテンツに
・テレビチャンネル局の最大手NBCの施策は
・SNS+ソーシャルエージェンシー+「リニアTV」プラットフォーム
・テレビ局だけではなく各スポーツ協会もCMの時短に動く
・きたる「1時間にCM枠が2分」の運営を想定して
・FOXやNBCU・他局も追随する時短CMでの売り方
FAAMG企業だけが成長するコンテンツビジネスの「第2ラウンド」
・「Amazonが凄い」と短絡的思考に陥らないように
テレコム企業のコンテンツビジネスのもがき
巨人企業Verizonは自社制ストリーミング「go90」を閉鎖
・テレコム企業Verizonの目論見は
・買収しても自費で立ち上げてもコンテンツ事業を成長させられないVerizon
番組コンテンツ制作費とサブスクリプション課金のバランス相場は
・NHKの1視聴者あたりの制作費から制作費単価の上限を考える
・米国Huluの制作費の妥当性とその仕組み
・コンテンツを親会社が子会社のHuluに売る構造
・日本のJOCDN株式会社プレミアム・プラットフォーム・ジャパンはいかに
テレビ局ビジネスは国境を超える
5,000万人級の購読視聴者の獲得に向けて
・完璧な欧+米の組み合わせ 英衛星放送の「Sky」を米ケーブルTV放送の「Comcast」が買収提案
・ようやく米国のテレビチャンネル局が米国外に進出する背景
・いまさら「衛星TV」というパイプを買う理由

米テレビ局が1時間中10分のCM枠を「2分」に減らす覚悟

図1:2015年にFOXがPepsiと結んだ、有名ドラマ「Empire」内のCMとドラマの内容をリンクさせる契約

米テレビチャンネル局(ネットワーク局)のFOXが「2020年までに、1時間あたりの広告枠の現状10.6分から2分間に縮小する」と発表し、これを米Wall Street Journal(以下WSJ)が今月報じている。WSJが報じる「経済界のニュース」ということだが、WSJとFOX局は親会社が同じ「News Corp社」傘下なので、グループ企業に対する盛り上げ(注意喚起)の意図もあるだろう。
(注:昨年末DisneyがFOX買収を提案したが、買収完了には12~18ヶ月かかる)

この時期のテレビチャンネル局による施策発表は恒例行事となっており、毎年のテレビ局業界の「アップフロントCM枠売買」の交渉が始まる(4月〜)直前に行われる。このFOXにおける(WSJの)発表に対して、中立な業界メディアのAdvertising Week誌は、慎重にその発表(「TVにおけるCM分数の時短」)の意味合いについて紹介している。この時期のアナウンスを日本のマーケティング業界から見れば、未来予想というよりも「次に起こること」として的中率の高い情報だ。

CM枠が1時間に16分もある米国の現状

このFOXの発表は、マーケティング業界にはかなりのインパクトがあった。今月、FOXがロサンゼルスでの業界“営業“を目的としたカンファレンスを主催し、競合のメディア企業・広告主・バイヤーなどの役員らの前で発表している。日本のプライムタイムのCM枠は1時間あたり6〜7分なので、これと照らし合わせても「1時間に2分(だけ)のCM枠」のインパクトは想像に難くない。

米国では全国ネット(ブロードキャスト)のCM枠は1時間あたり平均約13分も充てがわれている。さらに、これがケーブルテレビ回線経由の視聴になるとケーブル配信局が差し込むCMも加わり、1時間あたり平均16分がCM枠となっている(Nielsen調べ)。MAD MAN読者には米国の現在のCM枠数の多さにも驚いてもらいたいが、その多さを差し引いてもテレビ局自身が「CM枠数、CM分数を激減させる」意図を公言したことに注目だ。

FOXの営業部の意図は・・・

 

続きはMAD MANレポートVol.40にて

 

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