広告&マーケティング業界の最新トレンドを紐解く『MAD MANレポート Vol.37』(DI.ニューヨーク発行)

<2017 年 12月、Vol. 37>

  • クラウド上のデータ価値を引き上げる AmazonのDeepLens
  • ここにもAmazon Effect 「フードホール」という新しいレストラン形態
  • 広告の透明性課題の背後にあるもの P&Gが動き始めた広告費のR&D費化とは
  • ディズニーによる21世紀FOXの買収を読む
  • 毎年恒例:世界の広告出稿ランキング100 日本企業は14社 さてブランドランキングとユニコーンランキングでは

クラウド上のデータ価値を引き上げる AmazonのDeepLens

図1:Amazon Deeplens
Eric Brown,「Amazon spins an Ubuntu-driven “AWS DeepLens” cam, http://files.linuxgizmos.com/amazon_awsdeeplens_detail.jpg

「Amazon対Google対Microsoft」。今月開催されたAmazonが主催するAWS「re:Invent」で発表された「DeepLens」は、Amazonによる「画像認識」および「言語認 識」の商品・サービスとして日本でも報道されている。利用者目線ではAmazonがGoogleとMicrosoftの土俵に割りこんで来た形だ。今後AppleとFacebookが今後どの「角度」から参入するかも注目される。
Amazon社としてではなく、事業部門である「AWS(Amazon Web Service)」として開催されるre:Inventは、ラスベガスの会場で約45,000人のベンダーと顧客が参加する巨大イベントだ。この時AWSから発表された主な商品・サービスは、すべてデータサイエンティスト・開発者向けとして下記を発表した、以下、Amazon Web Services ブログ「AWS CodePipelineとAmazon ECSを使って継続的デリバリパイプラインを設定する」https://aws.amazon.com/jp/blogs/news/より、引用する。

図2:キーノートを務めたAWSのCEOであるAndy Jessy
AWS Rekognition Videoを説明する様子

DeepLens(図1):
ディープラーニング、ML(マシンラーニング)モデルをデバイス上で(サーバーを介さず)直接に実行するビデオカメラ。利用者はサーバレス・コンピューティングを実現するエッジデバイス(※エッジコンピューティング)としてこのカメラを使ってAI、IoT、MLのハンズオン(自分の手を使った:実習体験)を経て、クールなアプリを構築できる。
AWSのコンソールにはお試しのメニュー(プロジェクト)が用意されており、「Cat and dog recognition(猫と犬の識別蓄積)」というようなテンプレートも用意されている。2018年出荷、現在から予約受け付けを開始した。

・動画認識の「Rekognition Video(単語意味:認知ビデオ)(Recognitionが英単語としては正式):
「写真」画像認識ではなく、「ビデオ」から人物や物体、シーン、動作などをリアルタイムで認識・解析する。

・自動テキスト化の「Transcribe(単語意味:書き起こし)」:
世界中のより多くのデータが、ビデオやオーディオのフォーマットで保管されるようになったことに対応し、蓄積されたデータを高速で生成し、分析し、手動での書き起こしプロセスを省略する。Amazon Simple Storage Service (S3) に保管された多数のフォーマットの音声ファイル(WAV, MP3, FLAC, etc.)を分析でき、単語毎のタイムスタンプと推測された区切り情報を付け、書き起こし結果を得られる。

・自動翻訳の機能の「Translate(単語意味:翻訳)」:
テキストベースのコンテンツに対してニューラル機械翻訳するサービス。これによりウェブサイトや情報、リソースに利用者が好みの言語でアクセスできるようになる。

・上記を統合し、束ね、解析するための自然言語処理サービス「Comprehend(単語意味:編集、統合)」:
MLを使用してテキスト内でインサイトや関係性を検出する自然言語処理 (NLP) サービス。テキストの言語を識別し、キーフレーズ、場所、人物、ブランド、イベント等を抽出し、テキストがどの程度肯定的か否定的かの分類や、トピックごとに自動的に整理する。顧客の声の分析、専門性の高い文献の検索、オンラインのコンテンツをパーソナライズ化する等の目的で活用できる。

・ML(マシンラーニング)を自動化させる「SageMaker(単語意味:Sage=賢人、示唆の作り手)」:
データサイエンティストや開発者、MLエキスパート向けに「簡単、すばやく構築、準備(デプロイ)、訓練、スケール化する」ことのできるフルマネージドのエンドツーエンドのMLを開発者個人でホスト可能にする。
・「ファクタライゼーション・モデル」
・「ハイパー・パラメーター・オプティマイゼーション・モデル」
これらのモデリングによる分析を、パラメーラーのツマミを上下に操作して、どれを動かすと、どの精度が上がるのか、下がるのか。これらの「手作業」であった試行錯誤を、SageMakerは「自動」で最適化させる。

これらを一連にしたプレゼンテーションが行われ、日本でも多く報道されている。

カタカナ説明の項目が並ぶが、AWSはこれらの高度な専門家の作業(プロセス)を、ロングテールに初心者の開発者へ裾野や入り口を広げた発表だ。これらは一連の流れとして、DeepLensのカメラが写す ビデオ入力 → ビデオ内容の解析 → 自動テキスト化 → 自動翻訳 → 自動編集 → 新たな解釈蓄積 と高度なデータ蓄積が進む。

読者もお気づきかもしれないが、これら一連のサービスは既にGoogle(Alphabet)が発表済みで得意とするところであり、Microsoftが数年も前から発表している領域である。例えば・・・

 

続きはMAD MANレポートVol.37にて

 

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